十二試艦上戦闘機(A6M1) | 零戦の試作型。エンジンは三菱製の瑞星一三型(780hp)が搭載されていた。 当初は2翅プロペラを装備していたが、試験中に発生したプロペラ振動の解決のため 途中で3翅プロペラに取り替えられた(1号機・2号機が存在) |
零戦一一型(A6M2a) | エンジンを栄一二型に換装、3翅プロペラを装備、着艦フックは未装備(64機製造) |
零戦二一型(A6M2b) | 一一型を基に空母への搭載を前提とした本格的な量産型。 空母搭載時の不都合が多く後に翼端を50cmずつ折り畳める機能が追加された 生産数は三菱製が740機、中島製が2,821機であった
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零戦二二型(A6M3) | 二二型は航続距離短縮という三二型の欠点を補うために急遽開発・生産された型 1942年末から三菱のみで生産された エンジンや胴体部分の基本設計は三二型と同一だが 主翼を二一型と同じ翼幅に戻し、翼端折り畳み機構も復活している 武装強化型の二二甲型を含めた生産機数は560機だった |
零戦二二甲型(A6M3a) | 20mm機銃を九九式二号三型に換装 1943年の春頃から五二型の生産が始まる1943年8月まで生産された 以後に開発された型式の零戦には九九式二号銃が搭載されている |
零戦三二型(A6M3) | 大規模な改修が施された性能向上型、栄二一型(1,130hp)に換装 二一型の主翼端の折り畳み部分を切り落としたように50cmずつ短縮している 携行弾数が60発から100発に増加している 燃料タンク容積の削減により航続距離・航続時間が低下している 生産数は三菱での343機 |
零戦五二型(A6M5) | 二二型の発展型で、折り畳み機構を廃して翼幅を三二型と同じ11mに短縮している 二一型や二二型のように円形に整形された翼端を持つ主翼と エンジン排気管を機首部の外形に沿って配置する推力式単排気管が外見上の特徴。 武装強化型の甲・乙・丙型を含めて 終戦までに零戦各型でも最多となる約6,000機が生産された |
零戦五二甲型(A6M5a) | 機銃を九九式二号四型20mm機銃に換装した型 携行弾数はそれまでの100発から125発まで増加した |
零戦五二乙型(A6M5b) | 機首右舷の九七式7.7mm機銃を三式13.2mm機銃に換装 前部風防を45mm厚の防弾ガラスにし、座席の後部に8mm防弾鋼板を装備可能にした |
零戦五二丙型(A6M5c) | 甲・乙の路線を踏襲し、更に武装と防弾装備を強化した型 主翼に三式13.2mm機銃を装備 座席後部に操縦員頭部保護用の55mm防弾ガラスを追加している |
零戦五三型(A6M6) | 五二丙型のエンジンを栄三一型に換装し、自動防漏式防弾燃料タンクを装備した型 量産に移る前に終戦を迎えた |
零戦六二型/六三型(A6M7) | 五二丙型/五三型の胴体下に懸吊架を設けた戦闘爆撃機型 エンジンは栄三一甲型/乙型を搭載 大型爆弾を搭載しての急降下にも耐えられるように 水平尾翼の内部構造強化や胴体下面の外板厚増加も実施されている 本型が零戦の最終量産型となった |
零戦五四型/六四型(A6M8) | 五二丙型のエンジンを三菱製金星六二型(1,560hp)に換装した型 栄より大直径である金星搭載のため機首の13.2mm機銃は撤去されている 量産に移る前に終戦を迎えた |
零式練習戦闘機 | 二一型を複座に改装した零戦の練習機型 零式練習戦闘機一一型(A6M2-K)と 五二型を改装した零式練習戦闘機二二型(A6M5-K)が存在していた 生産は日立や海軍の航空廠が担当し、日立生産分は273機だった |
二式水上戦闘機 | 中島で一一型を基に開発されたフロートを有する水上機 偵察・連絡・輸送船攻撃などの任務で活躍した。総生産数は327機 |
零夜戦 | 零戦の操縦席後部または胴体左舷に九九式二号四型20mm斜銃を搭載した夜間戦闘型 改修されたのは五二型が多く、それらにはA6M5d-Sの略号が与えられた |