[GTA V] Northrop Grumman B-2

初飛行 : 1989年7月17日
運用開始 : 1997年4月

グラマン社が開発したステルス戦略爆撃機で、尾翼がない全翼機と言う非常に特徴的な形をしている
1機ごとに「Spirit of ～（大半は米国の州の名）」のパーソナルネームが与えられている

B-52、B-1爆撃機の後継として、ステルス性や長い航続距離などの要求の下に開発がスタートされた
非常に特徴的な全翼機はノースロップ社の創業者であるジャック・ノースロップの夢であり
そもそも、会社そのものが彼の夢を実現するために設立されたものであったが
YB-49爆撃機の開発失敗によってその夢は潰れ、彼は1952年に航空工業界を引退している
その後1980年、パーキンソン病に冒され余命いくばくもないジャック・ノースロップは社に招かれ
存在自体が極秘の機密だったのにもかかわらず、軍の特別許可を得て製作されたB-2の模型をプレゼントされ
その翌年ジャック・ノースロップは、85年の生涯を閉じている

B-2は1980年頃から開始された先進技術爆撃機計画(ATB)で開発され、1990年代初めには実用化され132機の生産発注が見込まれていた
しかし、1機　20億ドル以上という非常に高価な価格と、ソ連の崩壊により冷戦が終わりを迎えたため、最終的に21機で生産が終了した
1機体20億ドル以上という価格はギネスブックにも認定されている

F-117と同じくステルス性を最重要視した形となっており
F-117は平面を組み合わせた直線的なデザインとなっているが、B-2は曲面的なデザインとなっている
これはコンピュータの計算能力が向上したため、B-2の開発時には継ぎ目のない曲線的なデザインが可能となったためである
ステルス性確保のため、7年に一度レーダー波吸収用のコーティングを再塗装したり
湿度・気温などを完全にコントロールされている専用ハンガーが必要になっている
そのため、B-2が認知され専用のハンガーが他の場所にも配備されるまでは
唯一設備のあったホワイトマン空軍基地から出撃し空中給油を繰り返して爆撃を行っていた
アフガニスタン空爆の際もホワイトマン空軍基地から離陸し、1回の作戦行動にかかった時間が40時間を超える事もあったとされている

エンジンはB-1に搭載されていた、General Electric社のF118-GE-100をアフターバーナー無しにした物を4基搭載しており
排出口は赤外線による下方からの探知を避けるために機体上面に開口している
排気温度を下げる工夫もされており、排気に冷気を混ぜ合わせて温度が下げ
なおかつ、排気の通り道に熱吸収材でできたタイルが並べられていている
その他に飛行機雲で発見されないために、排気に塩化フッ化スルホン酸を混入している

また、B-2は、前脚両側ベイに2基のレーダーを装備しており
ステルス性を阻害しないように自機の放つレーダー電波の周波数のみを通す選択透過性の高いカバーで覆われている
それでも、レーダー使用時にはステルス性が失われる危険があるため
レーダー波の照射は爆撃直前に地上の標的近辺のみを対象に限って行なわれるようになっている
自衛用には電子妨害システムとレーダー分析警報装置を搭載している

コックピットには4台の多機能カラーディスプレイが設置され、射出シートも備えられており
通常の搭乗員2名の他に3人目の搭乗用スペースも設けられている他、WSOの座席の真後ろには長時間航行を想定して簡易便器も用意されている